
あああ。闇夜の黒猫……見えにくいですねえ。
うちの猫ズの中で最長老、11才半になるクロです。
お目々はきれいな緑なんだけど、ぼーっとしてしまいました。ごめん、クロ!
実はこのクロを家に連れてきたのは私たちです。
まだ横浜に住んでいたころ、いつものように近所の川辺をフリエと散歩をしていたとき、草むらから猫の鳴き声が。
探してみたら、小さな段ボールに入った真っ黒い子猫が一匹。
すっごい声で鳴いていましたね。けっこう遠くから聞こえるくらい、必死というかんじで。
とりあえず家に連れて帰ったんだけど、猫嫌いのフリエがもう大変。
きゃんきゃんと逃げ回り、果てはお風呂場に逃げ込んでバスタブを飛び越えて中に入ってしまうほどの大騒ぎ。(あんまり隠れたことにならないとは思うのですが)
「ああ。同居はちょっとムリ……」と思って連れて行ったのが実家です(笑)
まさか11年と半年後に一緒に暮らす日が来ようとは、フリエは夢にも思わなかったことでしょう。
クロは父が大好きだったそうです。
病気でずっと家にいた父の膝が定位置。
去年の一月の父の死後、ずっと祭壇の前に置いた座布団の上に座っていました。
そして不思議なことに、四十九日の朝、居間に戻ってきたのです。
四十九日後に他の世界に往って生まれ変わるといわれていますが、本当にそうなのかもしれないと思わされました。
年をとって少し弱ってきたクロは、体調をこわすと大好きなマグロをもらえます。
それも「赤身じゃイヤ」とかワガママを言うそうで。
私たち夫婦は、そのおこぼれに預かります(笑)